グラフの彩色問題は,生産スケジューリングやコンピューターでの リソース割り当てなど,様々な応用を持つ. 本講義では,グラフの彩色に関して,4色問題をはじめとする古典的な問題から, リスト彩色などについての比較的最近の話題を紹介する. また,余裕があれば,無限グラフの彩色問題についても触れる.
命題論理のコンパクト性定理は,弱い形の選択公理と同値であることが知られている. この講義では,命題論理のコンパクト性定理を用いると, 有限グラフの彩色に関する定理が,多くの場合,無限グラフに関する対応する定理に翻訳できることを示し, 有限と無限の間の相似や異差についてさらに考察する.
集合論のいくつかの基本的な概念を用いることによって、 無限における大きさを数学の観点から考慮する。例えば、対角線論法などの 技法を紹介し、カントルの定理の証明を説明する。
制約プログラミングは,変数間の関係を制約と呼ばれる条件で記述することで, 組合せ問題等に対する応用プログラム開発を容易にするプログラミングパラダ イムである.本講義では,制約プログラミングシステムおよびその実現に用い られる制約充足アルゴリズムの概要を紹介する.
半世紀前に集積回路が発明されて以来、VLSI技術はめざましい発展を遂げてきた。 最先端マイクロプロセッサには数十億個のトランジスタが集積され、DRAMは 16Gbitまで容量を伸ばしてきた。また、その莫大な集積能力でシステムの情報処 理ハードのほとんど全てを飲み込み、システムオンチップが多くの情報機器の中 核システムを形成している。そして情報機器のダウンサイジングの原動力となり、 ウエアラブル、ユビキタス、さらにはインプランタブルデバイスの基幹技術とな っている。本講義では今日のVLSI設計技術動向を概観するとともに、今後の主要 課題である低消費電力化技術について講ずる。
モデル理論におけるコンパクト性定理を示し、その応用として 無限版のラムゼーの定理から有限版のラムゼーの定理を導く。
統計的推定・検定問題においては,母集団分布の分布型を仮定しないノンパラメトリック法, 汚れた分布の下でのロバスト法などがある.ノンパラメトリック法として良く知られる 符号検定統計量や順位統計量などに基づく推測手法を簡単に紹介し,それらの手法を修正した ロバスト・ノンパラメトリック手法に対する最新の結果を概説する.
有機半導体技術を用いたセンサ・アクチュエータ・ワイヤレス電源をシステム応用の 観点から講義する。