八ヶフ岳フレッシュマン・セミナー

渕野 昌 (Sakaé Fuchino)

このページは, 毎年行われている 八ヶ岳フレッシュマン・セミナー の2007年の合宿での,私の担当する数理論理学/数学基礎論の枠に関するものです.

このセミナーでは, 無限組合せ論(古典的な集合論の中の一分野)に関する話題 をとりあげます.

セミナーのアシスタントは, 名古屋大学大学院 情報科学研究科 博士課程後期 薄葉 季路 君と 名古屋大学大学院 情報科学研究科 共同研究員 酒井 拓史 君にお願いしています. 二人とも日本の集合論研究の若手のホープです.

このセミナーの教科書は:

[1]
  ゲーデルと20世紀の論理学(ロジック)第4巻 集合論とプラトニズム
第I部,構成的集合と公理的集合論入門,東京大学出版会 (2007).
セミナーでとりあげるのは,上のテキストのうち 主に2.7節(連続体仮説)の p.99 〜 p.104 の部分です.

連続体仮説に関する歴史的な背景については,今年の初めに「現代思想」2月臨時増刊号に執筆した 私の文章

[2]
 渕野 昌,連続体仮説とゲーデルの集合論的宇宙(ユニヴァース),現代思想, 2007年2月臨時増刊号 (2007), 94--116.
も参考になるかもしれません.この文章を若干補筆/拡張したものは ここ からダウンロードできます.

また,[1] の p.99 〜 p.104 のもとになった(自分用の)ノートもダウンロードできるようにしておきます. Erdös=角谷の定理だけでなく,Erdös=Komjáth の定理も一緒に証明してあります:

[3]
  Erdös-Kakutani and Erdös-Komjáth Theorems (2003/2007).
なお,Erdös=角谷の定理の成立前後の逸話が:
[4]
Bruce Schechter (グラベルロード 訳), My Brain is Open -- 20世紀数学界の異才ポール・エルデシュ放浪記 --, 共立出版 2003.
の pp.179-180 に書いてあります.
  
Last modified: Thu May 12 20:52:39 +0900 2016